年頭ご挨拶
2023年の年頭にあたり

2023年1月1日

東京都立新宿高等学校 朝陽同窓会
会長 青柳 正規(15回)

 朝陽同窓会会員の皆様、明けましておめでとうございます。

 昨年、創立100周年を迎えた母校も、新たな歴史を刻むべく101年目のスタートを切ります。

 本来ならば、爽やかに迎えたい新年ではありますが、相変わらず、新型コロナウイルスの感染は収束の気配を見せません。引き続き、警戒・自粛・慎重な行動を余儀なくされる状況は続きそうです。
 しかしながら、コロナへの対応も次第に工夫され、世の中の活動は少しずつ活気が戻りつつあるようにも見えてきました。

 昨年、10月23日(日)には、母校創立100周年記念式典が本校体育館で挙行されました。本来ならば、全生徒が参列するはずのところ、部活関係の一部の生徒のみに制限され、管弦楽部,音楽部の演奏は動画での紹介となりました。その一方で、チアリーディング部の演技はリアルで行われ、圧巻の演技に対し大きな拍手を得ていました。コロナ対策を含め、様々に工夫された式典であり、関係者のご苦労に感謝いたします。また、代表幹事を中心に約60名の会員の参列をお願いしましたが、ご多用の中大変ご苦労様でした。
 一方、大変残念なことでありましたが、同窓会主催の記念祝賀会は中止のやむなきに至ってしまいました。この日のために2年以上も前から綿密な計画を練り上げてきた準備委員会メンバーほか関係各位の無念さは想像するに余りありますが、新型コロナウイルスの感染拡大を防止する観点から、止むを得ない処置であったと考えています。
 しかし、100周年記念事業はまだ終わったわけではありません。2023年度には、朝陽合唱団を主体とする記念音楽祭の開催,100周年記念誌の発行,100周年記念名簿の発行が計画され、それぞれの準備が着々と進行中です。詳しくは本年6月頃発行予定の「朝陽72号」でお知らせいたします。重ねてのご支援をよろしくお願いいたします。

 昨年は嬉しいニュースもありました。それは、館山寮の再建が昨年7月に成り、コロナ禍により2年間の中止を余儀なくされていた臨海教室の再開に間に合い、1学年8クラスの中、1クラスずつの1泊2日を8交代するという変則的な方式ではありましたが、1年生対象の臨海教室が無事に実施されたということです。

 2019年9月8日に房総半島を通過した台風15号により、館山寮は男子棟の屋根が完全に吹き飛び、隣接する男子用浴室等も被害を受けたことはご承知のとおりです。この事態に対し、再建実行委員会を中心に献身的な検討を重ねた結果、昨年1月には工事に着手、7月に完工、無事引き渡しとなりました。
 着工に至るまでの途中経過は「朝陽71号」でご報告いたしましたが、倒壊した男子棟の再建のみならず、老朽化した女子棟の建て替えを含む大掛かりなものとなりました。結果から見れば、台風被害を受けたものの、懸案事項であった老朽化対策も含めて一挙に解決したことになり、まさに、「災い転じて福となす」の感がありました。勿論、これが可能となったのは、学校関係者,PTA,数多くの同窓生の館山寮再建募金へのご協力の賜物です。改めて感謝申し上げます。
 今後とも、さらに充実した館山寮運営のため、引き続きのご協力・ご支援をお願いする次第です。

  さて、昨年10月の記念式典での会長講演の際にもお話ししましたが、今後の日本の発展に欠かせない力として、ぜひ、「教育の力」が必要と考えます。これには、学校教育のみならず、社会教育の充実も必要です。一旦、社会人となった後も教育の場に帰り、再び社会人に戻って、教育の成果を発揮できるような体制の充実こそ今後の日本の発展には不可欠なこととなるでしょう。
 朝陽同窓会16000名の知恵を結集し、同窓生の親睦を深めるのみならず、今後の日本の発展に寄与できる力といたしましょう。引き続きのご支援をよろしくお願いいたします。