100周年記念事業 つどいの場 総括

2014年

経緯

 2005年の3代目校舎の完成に伴い、朝陽同窓会が卒業生からの募金で建てた朝陽会館が取り壊しになりました。

 朝陽同窓会の事務室は新校舎の2階に確保できました。しかし、事務室は学校の設備の一部なので夜間、休日の利用に制限があります。また、アルコールの摂取も当然のことながら禁止となりましたので、大人の集いを催すにはやや窮屈となりました。

 このような状況を打破し、卒業生が自由に利用できる集いの場が欲しいとの思いが、2013年7月の第35回代表幹事会として結実し、創立100周年記念事業で「戸山高校のようなクラブハウスを作ろう」との提案となりました。

 この提案をうけて開催された2014年7月の第39回代表幹事会で梅澤博(23回)が「クラブハウスの創設」検討チームのリーダーとして選任されました。

2015年

会議施設の利用開始

 2015年に入り、集いの場の事業として手初めに会議施設を同窓会員に紹介するとともに、利用された方には3千円/回を上限とする施設利用料の補助を行うこととしました。話が広がるにつれて段々利用者も増加して来ました。

サラ文会議室 
-新宿駅西口より3分、ミヤコビル5階
-10名程度の会合可能、要事前予約、使用料300円/人

クルーズクルーズの利用開始

 2月の第41回代表幹事会で、新たにレストラン「クルーズクルーズ」との契約が成立した旨の発表がありました。同窓会プラン、ランチプラン、会議プランと言った朝陽同窓会向けの優待プランがあり、金額は税別で4,300円~6,000円です。

 特典としては利用者一人当たり100円が朝陽同窓会の記念募金に還元されることです。
 注)2020年12月に閉店の為、同窓会プランも終了

2016年

集いの場検討チーム発足

 7月の第47回代表幹事会において、昔の朝陽会館のような自前の設備が持てるか、或いは外部利用で類似のことが出来るか、スタディすることを目的として検討チームが結成されました。

 チームのメンバーは以下の方です。

 ・梅澤博(23回)、太田正行(23回)、山本展也(27回)、宮坂雅子(27回)

東天紅の利用開始

 11月の第48回代表幹事会で、初台のオペラシティ54階にある東天紅が、新規提携先となったことが発表されました。

2018年

小規模事務所の確保

 2月の第53回代表幹事会において、検討チームから以下の提案がなされ承認されました。

・目標 小規模事務所を100周年記念事業準備室として早急に賃借する
・用途 100周年記念事業関連の会合や記念誌資料の保管、同期会幹事会、趣味の会など主に夜間や土日休日の利用
・規模 20人以内の利用/10坪/坪単価1.2~1.5万円
・費用 初期投資 150万円程度、年間維持費 200万円程度
・場所 新宿高校近辺
・契約 出物があれば素早く手を打ちたい

また同窓会館の確保も諦めず、長い目で初期の目標を達成することとしました。
・朝陽同窓会の伝手を利用し、国や都などの機関に働きかけ
・資産を有効利用して欲しいと申し出る同窓生に期待
・「朝陽」などを介し、広く情報を収集

レイフラットの利用開始

 7月に開催された第55回代表幹事会において、既に予算計上されている100周年記念準備室を以下の通り具体化し、9月から卒業生に提供することにしました。

・賃借物件  レイフラット新宿311号室  
・賃借期間  とりあえず2年間
・費用    初期費用110万円、賃借料134万円/年

なお利用者には記念募金に何がしかの寄付の協力を要請することとしました。

また10月の第56回代表幹事会終了後、レイフラットの見学会を開催し多数の代表幹事の方々が参加しました。

レイフラットの物件説明



2019年

レイフラットの利用状況

 利用率は徐々に上がり始め、2018年9月は2人でしたが、2019年の2月には20人となり、半年間の累計では67名となりました。また,利用者にお願いしている募金箱への寄付も、累計23,542円でした。

監事からのコメント

 7月の第59回代表幹事会で「100周年記念準備室としてのレイフラットの利用状況は先に考えていたものとかけ離れている。有効に活用されるように再検討すべきだ」とのコメントが監事からありました。

 しかし、種々の方策を実行しても、それほど利用は増えませんでした。増えない理由は、収容人数が中途半端で代表幹事会などでは利用できない、館山寮再建に集中しなければいけないので、他の100周年記念事業の推進が遅れているなどの理由によります。


2020年

レイフラットの利用の中止

 2月の第62回代表幹事会で2020年度の事業計画について検討が行われ、集いの場に関しても以下の方針が承認されました。

・朝陽会館の再建は諦めず、卒業生からの寄贈を期待
・レイフラットを事業準備室として継続利用するかどうかについては、5月末までに判定

 3月に入り新型コロナ感染拡大により緊急事態宣言が発令され、新宿高校の学校閉鎖に合わせて朝陽同窓会も事務局の閉鎖ということになりました。期間は3月下旬から5月末までです。

 5月に開催予定の第63回代表幹事会の議案書ではレイフラットの利用について
  ・利用が趣味の会や同期会打合せ会合に留まり、それ以上の広がりが無い
  ・予約受付や部屋の掃除などに事務局の手間が掛かる
  ・よって7月に賃借契約を解除する
こととしました。

 この第63回代表幹事会はコロナ感染拡大のため延期となりましたが、レイフラットの利用については契約期間が年単位であることを考慮し、7月で賃借契約を解除しました。

 そして、延期となっていた第63回代表幹事会は結局10月に書面開催され、レイフラットの利用中止についても承認を受けました。


まとめ

評価

 第1・第2校舎時代に存在した朝陽会館への同窓会員の思い入れが深く、「何とか復元したい」と言う気持ちがレイフラット利用に具現化したものでした。つまり、昼間のみならず夜間も、或いは土曜日曜祝日にも使えて、しかもアルコールも飲める大人にとって利用しやすい場所が欲しいという思いが、このレイフラット利用となったのです。

 しかし、レイフラットは朝陽会館と比べて、いくつか劣る点がありました。

  ・収容人数が少なく20名以上の会議、殊に代表幹事会等が開催出来ない
  ・資料が朝陽同窓会の事務室にあるので、100周年事業準備室としては不便である
  ・外注していないので事務局員が自分で清掃をしなければならない

 殊に利用人数に制限があることは深刻で、役員会はなんとかできるにしても代表幹事会が開催出来ないことは、最初から分かっていたことではありますが利用価値を下落させました。

 また、当初は100周年記念事業の推進本部として使う予定で、一番利用を期待したのは100年誌編纂でした。しかし実際に編纂を始めると、学校の先生方との打ち合わせや過去の資料の分析などが必要となりました。学校の先生方との話し合い等は学内なら比較的容易に出来ますが、レイフラットでは、ちょっと打合せをと言う訳には行きません。また昔の「朝陽」はじめ朝陽同窓会の過去の資料は事務室に保管してあります。持ち出すこともなかなか難しく、結局、編集作業はレイフラットではなく朝陽同窓会の事務室でということになりました。

 更に利用後の部屋の掃除にも問題が発生しました。基本的には利用者がきちんと清掃して帰るということを約束としていました。また、ほとんどの利用者はしっかりルールを守って頂けました。しかし、残念ながらごく稀ではありますが、散らかしたまま帰った利用者や、トイレまで汚したままの例もありました。

 事務局では利用が有った翌朝は必ずレイフラットに寄って部屋の状態を確認し、以後の利用に備えていましたが、これも段々負担になってきました。

結論

 結局2年間で利用件数は200件強、費用は550万円でした。

 昔の朝陽会館の様に代表幹事会やクラス会に使うには手狭で、賃借料が2年間で550万円というのは割高と評価されても仕方が無いところでしょうか。囲碁の会やブリッジの会、或いは同期会やクラス会開催のための幹事の打ち合わせ会など、少人数の会合には便利で評判も良かったと思います。また、そのような会合が、結局記念募金の成果に繋がったことは間違いありません。

 なお、その後新型コロナの感染が拡大したことを考えると2020年7月で賃借契約を解除したことは、良かったと言えると思います。

 確かに不動産を買う、借りると言うことは、このご時世で中々大変です。しかも新宿という一等地ではなおさらです。

 これからも諦めず、何とか昔の朝陽会館の復元を目指して行きたいと思います。

 同時に、現在の学校内にある事務室を絶対に手放さない様に! 

以上が100周年記念事業としての「集いの場」の活動総括です。
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